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2012年11月8日

◆離婚事件と子どものこと(弁護士小林徹也)


最近、なぜか離婚事件の受任が増えています。
特に離婚事件を専門にしているわけでもないのですが、不思議と依頼があります。
出来る限り身内で解決してしまおうとする発想から、徐々に、第三者的な機関で合理的に解決してもらったほうがよい、という考えが浸透してきているせいでしょうか。
そのこと自体は必ずしも悪いことだとは思いません。
ただ、私がいつも気になるのは、子どものことです。
夫婦は、それぞれが一応は、自分の選択で選んだ相手です。もちろん、問題のある配偶者の法的責任を否定するものではありませんが、ある意味、自分で選んだのだから仕方ない、という側面はあります。

他方で、子どもは生まれてくる環境を選べません。両親を選ぶことはできません。
そして、子どもたちは、幼くても、両親の仲についてとても敏感です。また、思った以上に気を遣っています。このような敏感で繊細な子どもの心を最も苦しめるのは、親権者の選択の意向を確認される時のように思います。
私が扱った事件においても、離婚自体には合意していても、父親も母親も「子どもは自分のほうになついている」と言って親権でもめることがよくあります。
このような場合、父親も母親も積極的に嘘をついている場合は少ないようです。
むしろ、子どもが、それぞれの親から例えば「お父さんとお母さん、どちらが好き」などと聞かれた時に、聞いた親の事を慮って、その親に好意を示す表現をすることが多いのです。
依頼者の方は、このような場合、「私のほうに来たいと言っている」と主張されますし、私自身もそれを否定する根拠があるわけではないのですが、子どもの繊細な心情を出来るだけ共に考えるよう心がけています。
また、子どもの年齢にもよりますが、場合によっては家裁の調査官という立場の専門家が、子どもの意向を確認する場合もあります。私も経験したことがありますが、専門家と言えども短時間での様子からの判断ですから、絶対に正しいとは言えない場合もあり難しいところです。
生まれてくる環境を選べず、また、自らの気持ちをきちんと表現する力も備わっていない子どもらが紛争に巻き込まれている姿を見ると、いつも心が痛みます。

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