先月ABAサービスプリエール主催の「子育ての価値とゴール~ハードな子育てを続けるために~」という講座を受講しました。
応用行動分析学が専門で、発達障害のある人への言葉の指導や生活、ソーシャルスキルの指導と家族への支援をされている大学教授の谷晋二先生が講師でした。
子育てをする中で、心配や不安を感じる時がありますが、それと上手く付き合っていく方法について教えてもらいました。
昔は、苦しみと楽しみはシーソーに例えられていて、苦しみが減ると楽しみが必然的に増えると考えられていました。
そのため苦しいことやつらいことは極力少なくしよう、取り除こうとしていましたが、近年の心理学では不安を触らないで放置するという考え方になってきているそうです。
イメージとしては、苦しみ低減レバーと楽しみ増大レバーという連動していない2つのレバーがあり、不安低減レバーを頑張って触って回そうとしていると手がふさがって、楽しみ増大レバーを触れることができないため、いつまで経っても楽しくなりません。
それなら不安低減レバーの手を放して、楽しみ増大レバーを触った方が楽しくなるという考え方です。私は今まで不安なことは何とか解決しようと思うタイプだったので、放置するという考え方は衝撃的でした。もちろん物理的なつらさ例えば病気になったら病院に診察してもらいますし、解決できる問題は弁護士や専門の方に相談しますが、誰に相談しても解決できないような頭の中だけで生じるつらさや不安はほっておいて、自分のしたいことをすることで、気持ちが楽になることを知りました。
またうつ病の対処法としても利用されているマインドフルネスという考え方があります。
過去や未来に想いが行きっぱなしになるのは良くなくて、今この瞬間に戻ることで、冷静になれるそうです。
今を観察する、例えばお風呂に入っている時に、お湯が温かいなぁと感じることで、今を生きている実感が沸いてきます。ふと振り返れば、確かに後悔ばかりしているときは過去に引きずられているし、不安ばかり感じているときは将来のまだ起こってもいないことばかりに想いが行っていました。
最後にファイナルデイというエクササイズを教えてもらいました。
もし地球があと1週間、もしくはあと3日しか残っていなかったとしたら、あなたは誰と一緒に、どこで過ごしたいですか?という質問の答えを考えたときに、本当に大切なものは何か気付かされます。
その大切なものを毎日積み上げることが、結果人生を楽しく過ごすことになるそうです。
ついつい過去の今更どうしようもないことで後悔したり、将来の漠然とした不安を感じたりしますが、こんな感情もあるんだなあと思うだけにとどめておいて、今を大切にしながら大切なものを積み上げて、人生を楽しく過ごしたいなと思いました。
(事務局R)