昨年末、大好きだった父が急死しました。
共働きだった我が家は、父が保育園の送迎や学校の参観日、個人懇談へ来てくれることが多く、高校・大学の入学式にも母を差し置いて行きたがって嬉しそうに付いて来たり、何かにつけいつもそばで見守っていてくれました。
そんな当たり前のように頼りにしていた存在を突然失い、まだ現実を受け止め切れないままでいます。
私も子を持つ親となりましたが、まだまだ未熟で、進むべき道に思い悩むこともあり、そんな時に気軽に相談できる存在がいなくなってしまったこと、今まで温かく応援してくれた存在がいなくなってしまったこと、これからの私に何を望んで、何を残そうとしてくれていたのかわからないこと・・・不安ばかりが募り、また父自身もっともっとしたいことがあったはずなのにできなかった、してあげられなかったこと・・・後悔ばかりが残り、考え出したら切りがないほど、ぽっかりと心に穴が開いてしまいました。
詩や文章を書くことが好きだった父なので、もし自分の死が近いことを知っていれば、何か書き置きを遺したはずだと思うのですが、突然の出来事で何も見つからず、父が元気だった頃に送ってきたメールや手紙、そして大好きだった相田みつをさんの詩集を読み返し、私の指針となるような父の遺したかったことばを探してみています。
~ 相田みつをさん著書より抜粋 ~
* 生きていて楽しいと思うことの一つ それは人間が人間と逢って 人間について話をする時です
* あのね 自分にとって一番大切なものは 自分のいのちなんだよ だからすべての他人のいのちが みんな大切なんだよ
* 過去無量のいのちのバトンを受けついで いまここに自分の番を生きている それがあなたのいのちです これがわたしのいのちです
* しあわせは いつもじぶんのこころがきめる
* つまづいたっていいじゃないか にんげんだもの
* どのような道をどのように歩くとも いのちいっぱいに生きればいいぞ
* 一歩が大事 どんなに小さくても いま、ここ、の 具体的な一歩が大事
父が生前、「この曲、いいなぁ」と言っていた楽曲があります。
~ 作詞:秋元康さん 歌:AKB48 ~
人生は紙飛行機 願い乗せて飛んでいくよ 風の中を力の限り ただ進むだけ
その距離を競うより どう飛んだか どこを飛んだのか
それが一番大切なんだ さあ心のままに 365日
十数年前に大病を患った後、復帰した父に私が「これからの人生、思いっきり楽しんで!」と手紙を書いたことがあり、それに対して、父は私の結婚式で「その言葉を君に返そう。これからの人生、思いっきり楽しんで!」とメッセージを送ってくれたこともありました。父は私の言葉を受け取り、きっと思いっきり人生を楽しんで、駆け抜けていったのではないかと思います。
父の遺してくれたことばや、伝えたかったであろうメッセージ、人とのつながりを大切にする気持ち、そして数え切れないほどたくさんの思い出をいつまでも心に秘めて、私も子ども達に大切ないのちを繋ぎ、父の分まで人生を思いっきり楽しんで生きていこうと思います。