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2013年11月15日

レース鳩を知っていますか?


「レース鳩(伝書鳩)」や「レース鳩の競技」をご存じでしょうか。

  

最近では、ユーチューブなどでその飼育やレースの様子が知らされています。飼育人口、飼育羽数が多い地域は、ベルギーやオランダ、ドイツ、イギリス、フランスなどヨーロッパ諸国や中国、韓国、台湾、タイなどアジア地域です。

日本にも日本鳩レース協会、日本伝書鳩協会という2つの団体があり、1万数千人の会員がいますが、日本の住宅環境や労働環境が原因となり会員数は減少傾向を続けています。

 

しかし、世界的には、定期的に鳩の祭典「オリンピアード」も開催され、国際交流がすすめられています。

 

私は、レース鳩の飼育を再開して22年になります。現在、種鳩と選手鳩を合わせ60羽ほど飼育しています。

  

春先に親鳩(種鳩)から子鳩(選手鳩)を作出し、秋には子鳩の性能検定をかねて200キロから500キロ位までの距離でレースを行い育種の向上をめざしています。

 

そして、次の春には1000キロ前後(北海道)まで距離を順次延ばしながらレースをおこない、作出した鳩の性能や遠くから鳩を帰還させる人間の技能を競い合います。

 

レース鳩の帰巣性を利用してレースをおこなうのですが、近年、レース鳩の帰還率(レース鳩が自分の巣である鳩舎へ帰ってくる割合)が大変低くなっています。レース鳩の帰巣能力のひとつに地磁気を感じ取り方向を判断する能力があげられていますが、その能力を妨げる要因として急激に普及した携帯電話による電波障害や地磁気の乱れ(火山活動や地震が原因)があります。

 

今後は、さらに地球の温暖化の進行による大気変動(大気の循環や流れの方向の変化、地域的には突風や豪雨など)も、その要因にあがってくるのではないかと考えます。

しかし、なにはともあれ、自分が作出し大事に育てたレース鳩が遠方から帰還するのを待つこと、また、帰還するレース鳩の姿を目にする一瞬は、ほんとうに楽しい時間です。これは体験するものだけが味わえるものです。

 

みなさん、時間があればぜひ一度、大空を見上げてみて下さい。真っ青な空の片隅にレース鳩を見つけることができるかも。

 

(事務局:I)

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