■近年,中国の会社と取引を行う日本企業が増えています。大企業ばかりではなく,小さな商社などが企業の請負として,中国の会社に発注することはよくあります。
■中国企業の技術は近年格段に上がってきてはいますが,それでも日本企業が要求する品質に合致しないことがあります。特に大量の製品を発注した場合などは,受注した中国の会社がさらに町の小さな会社に下請けさせることもよくあり,そのような場合には,発注元の要求する基準を満たさないことが起こりえます。
■不良品が少ない場合には話し合いでなんとか解決しているようですが,不良品が大量な場合などには,日本の会社が支払いを拒否することが当然起こりえます。そして,これに対して,中国の会社が日本の弁護士に依頼して,裁判を起こしてくることがあります。
ただ,このような取引の場合,きちんとした契約書もなく,また,品質についても明確な基準がなく,いざ争いとなった場合には,事実関係がかなり複雑になることがあります。
■このような事案においては,当初は,当事者同士で解決しようとすることが多いのですが,専門家の立場からすれば,問題が生じ始めた時点で早期に相談に起こしいただき,文書による合意など適切かつ迅速な対応をしたほうがよい場合が多いのです。
いずれにしても遠慮なくご相談ください。